[136] 日本共産党 風早八十二
松阪の放火事件だけでなく、練馬の巡査殺し事件、あるいは最近の白鳥警部の事件、こういったような事件のたびに、これは単なる刑事事件であるにかかわらず、これをあたかも共産党がやったかのごときデマを政府自身が飛ばしている。
松阪の放火事件のごときは、もうその事件が発生したらすぐ名古屋の高等検察庁は何を言っているか。これに対して、いやこれは共産党だ、共産党がやったという趣旨でその捜査をやれ、検挙をやれとこう言っている。そういう事例が出ている。(「議事進行に関係ないじゃないか」と呼び、その他発言する者多し)
こういう実に不都合きわまる謀略を政府は続けて来ておったのでありますが、さらに今日われわれが問題にしようとするのは、最近わが党に対しても盛んに各地方から問合せが来ているが……。
地方から盛んに問合せが来ている、その間合せによれば、今政府は系統的に来る2月の10日に共産党が暴動をやる、こういうまことにこっけい千万なるデマを盛んに系統的に振りまいておるというようなことがわかって来ている。
従ってわれわれはこの政府の意図に対してその責任を徹底的に追究せんとするものであります。
政府はこのデマを飛ばすことによって、どうでもこうでも団規法を通そうとするその口実をでっち上げようとしておる。またこの10日前後に大検挙でもやって、さあ共産党の暴動だなんということをでっち上げて、団規法をどうでもこうでも通すためにこれを使おうとしておるのであります。
われわれはこの政府の重大なる責任、しかも合法的なる一党の存立に対して、重大な影響を及ぼすところの政府の重大な責任を追究したいと思う。
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